【須走ルート|山小屋泊】はじめての富士登山。感動の「ご来光」と楽しい「砂走り」

山・ハイキング
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日本で一番高い山。富士山。 いつかは登ってみたい富士山。この記事では、富士登山の初心者が 【須走ルート】から登頂した 笑いあり・涙ありのリポートです!

これは2022年8月の富士登山の記事です。富士登山の最新情報はこちら≫≫富士登山オフィシャルサイト

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須走ルートを選んだ理由

須走口:五合目 山小屋が並ぶ

富士登山には主に4つのルートがあります。その中で須走ルートを選んだ主な理由はこちらです。

\須走ルートを選んだポイント/
  • 吉田・富士宮ルートより混雑しない
  • 山小屋の数が適度にある
  • 原生林の緑豊かな登山道を歩ける
  • 下りは「砂走り」も体験できる
  • 八合目以上なら、どこからでもご来光が拝める

ちょっと注意したいポイントもあります。

\須走ルートの注意ポイント/
  • 吉田・富士宮ルートよりコースタイムが長い
  • 吉田・富士宮ルートより山小屋が少ない

4つのルートのどんな部分を「メリット・デメリットと感じるか」は、登山者自身の考えによると思います。今回は筆者の選定理由と注意ポイントといったところです。

【1泊2日】コースタイム

富士登山【1日目】
  • 8:00
    須走多用途広場
    (シャトルバス乗換駐車場)
  • 8:30
    須走口五合目
  • 9:00
    登山開始
  • 15:30
    山小屋到着(本八合目)
富士登山【2日目】
  • 5:00
    山小屋前からご来光を拝む
  • 6:00
    山頂へむけて出発
  • 7:40
    登頂できたよ!
  • 8:40
    下山開始
  • 12:40
    須走口五合目
  • 13:00
    シャトルバス乗換駐車場

富士山保全協力金を支払う

「富士山保全協力金」は、富士山の環境保全(山小屋トイレの改修など)、登山者の安全対策(山道の整備など)に充てられる費用です。※平成26年から実施されている制度

缶バッジをもらう(須走口はルートカラーの赤)
須走多用途広場(シャトルバス乗換駐車場)に受付あり

協力金は 1,000円。須走口は マイカー規制乗換駐車場五合目で支払うことができます(コンビニやインターネットの事前支払もOK)記念品に缶バッジをもらいました。このバッジは、協力金を支払った証明でもあるので、見えるところにつけておきましょう。のちに5合目でバッジをつけているか確認がありました。

記念品の豆知識

静岡県側で納付すると、記念品は缶バッジです。
バッジの色は、富士宮口【青】・須走口【赤】・御殿場口【緑】となっており、これは登山ルートのイメージカラーと同じ色です。道迷い防止にもなりますね。
山梨県側(吉田口)で納付すると、記念品は木札です。山梨県にある優待施設(日帰り温泉など)でこの木札を提示すると料金が割引になったりします。

【1日目】登山口から山小屋まで

須走口まではシャトルバス

須走多用途広場(シャトルバス乗換駐車場)は、「道の駅すばしり」の奥にあります。高速道路須走ICを降りてすぐの場所です。往復バス料金を支払いチケットを購入。運行は6時から60分おき。所要時間30分。料金は 片道1,220円・往復1,830円。人数がまとまっていればシャトルタクシー(運行は24時間。所要時間20分)料金は 片道3,660円(4名まで乗車可)もいいと思います。

シャトルバスとチケット売場
ふじあざみライン(バス車窓から富士山を眺める)

須走口(五合目)で高度に慣れよう

シャトルバスに乗ること約30分で登山口に到着です。 五合目には山小屋が2件あります。すでに標高は2000m。高度に慣れるためにも、少しここで時間を過ごすことに。朝ごはんを食べながら登山にむけた最終準備をしていたら、山小屋からうれしいお茶のサービスをいただきましたw

原生林の樹林帯を歩く

いよいよ初富士登山のスタートです。富士山のルートの中でも、緑豊かな登山道を歩くことができるのが須走ルートの魅力のひとつ。歩き始めてまもなくすると古御嶽こみたけ神社があります。ここで無事に登頂することができますように・・と安全登山を祈願いたしました。そしてここから六合目まで原生林の中を歩いていきます。六合目以降はザレた砂の登山道になります。

歩き始めて数分の場所にある「古御嶽こみたけ神社」
緑豊かな登山道

須走ルートに山小屋は5件ある

須走ルート(登山道)にある山小屋は5件。おやつタイムやトイレ休憩をしながら登ります。

山小屋:長田山荘(新六合目) 標高2450m
山小屋:瀬戸館(本六合目) 標高2700m

山の天気は変わりやすい?!

実はこの日の天気は 雨予報。今のところは曇りですが、ほぼガスっていて視界不良。少し先を行く相方の姿が見えなくなり‥。前後にも人がいない‥。そして富士山から見えるであろう高度感ある下界の景色はどこにいったーーー?!!

ガスに囲まれた登山道
山小屋休憩所にある癒しのひよこ。うしろはガスで何にも見えない

と思っていれば、数分後には太陽と青空がチラリと顔を出してみたり(この後は小雨が降りました)とにかく天気がコロコロ変わります。高山病を防ぐためにもゆっくり高度を上げたいので、レインウエアを着たり脱いだりしながらマイペースで登ります。

いきなりガスがきれて青空が見えてテンションが上がるっ
太陽がチラリ。この先の登山道の全貌をはじめて見た

標高が3000mを超えたあたりから、足どりがだんだん重くなってきました。30歩ぐらい進んではちょっと休む。そして呼吸が浅い感じ。

山小屋:見晴館(本七合目) 標高3250m
小雨が降ってくる。ほぼ牛歩のような進み具合。

山小屋に泊まる

宿泊は、本八合目にある山小屋「胸突江戸屋」(別名:上江戸屋)です。吉田ルート(人気ルート)から合流する場所にあるので、登山者の人数が増えツアー客なども多くなります。

小屋の中はどうなっているの?

入口で受付をして宿泊代を支払います(クレジットカード可) 小屋スタッフに案内される場所がパーソナルスペース。布団は一人一組。(この山小屋では受付時、明日の出発時間について聞かれました。私たちは小屋前でご来光を拝もうと思っていたので 5:00頃と伝えたところ、2階奥のスペースに案内されました。ご来光の時間に頂上まで登る場合は 2:00頃には出発するので 出やすいスペースを案内されてるのかも?)

看板どおり、胸を突くような登りでしたよ。ほんとに。
お布団は、一人/一組 使えます

トイレは綺麗なの?

トイレは循環式水洗トイレでした。普段使用している下界のトイレと同じ水洗トイレです。

循環式水洗トイレとは?

汚水を循環ろ過・洗浄し使用できる水を洗浄用などに再利用をするトイレです。

宿泊者は利用料100円
山の上でも下界と変わらないトイレ

山小屋のトイレ利用料は 100円~300円 ぐらいなので、100円玉を多めに持参しましょう!

食事は何が食べられるの?

食事は2食付きの予約にしました。時間入れ替え制で、到着時にスタッフより夕食時間を伝えられます(私たちは16:30~)夕食はカレーです。そして夕食後に翌日朝食分のお弁当が配られます。

夕食:カレーライス(ハンバーグ付)だよ
朝食:お弁当(おにぎりやパンの山小屋もある)

ゆっくり休んで明日の準備をしよう

私たちが山小屋に到着して30分経過後、外は大雨! 夕方以降に到着した登山者はずぶ濡れの様子。山小屋の中には、色んなものが干しに干されていました。明日はご来光拝めるかな‥。スマホの電波はあるので、明日の天候などを確認しながら着替え等を準備します。朝は防寒具必須なのでダウン・ニット帽なども枕元に置きます。

高山病にご注意を!

やっとゆっくりできる~と横になったら‥。あれ?頭痛がする?なんだか気持ちが悪いし、胃がムカムカする。呼吸も浅い‥。ちょっとボーっとしてきた。どうやら高山病の症状がではじめたようです。水分をこまめ・多めにとって深呼吸をして、起きたり・寝たりしましたが、ほぼ眠れなかった。

高山病について

標高が高くなると気圧が下がり酸素が少なくなります。その空気の薄い状態に体が順応できない場合に、頭痛・吐き気・食欲不振・だるさ・めまい・眠気などの症状がでます。標高が下がると症状が改善します。

【2日目】山小屋からいざ山頂へ!

山頂でご来光を見る登山客はすでに出発している4:30頃。もう外は明るくなりはじめていました。防寒具を着込んで小屋の外へでてみたら…。

感動のご来光

もう感動で涙がでそうな景色が広がっていました。標高3400m。雲の上。この日はほぼ無風だったので風の音さえもない空間。聞こえてくるのは、この瞬間・この場所にいた人々の 感動の言葉 だけ「きれいだね」「すごいね」。

8月22日 4:43撮影 夜明け前 一面に雲海が広がる
iphone12mini で撮影(写真加工なしとは思えない自然の色)
5:10 ご来光。一気に明るくなる。そして少しづつ暖かくなる。

登頂をめざしてもうひとがんばり!

6:00出発にむけて朝食を食べたいところでしたが、高山病で食欲がなく、ザックにあったエネルギーゼリー(おにぎり1個分のエネルギーが摂れるゼリー飲料)を飲み込んでスタートです。相方はしっかりお弁当を食べてスープまで飲んでいた!こんなにも体調に違いがあるんですね。

山頂はもうすぐそこに見えるが急勾配
滑りやすい砂の登山道

山頂までのコースタイムは1時間30分。高山病・酸素の薄さ・急勾配で、今日も足取りは牛歩です。

雲の上を歩く
山頂:久須志神社下の鳥居が見えてきた

やったー!!ついに登頂!!こんなに感動の瞬間なのに高山病でバテバテ(笑)

山頂で記念にパチリ

山頂で休憩をしながら、相方と登頂の喜びを分かち合いました (朝食べられなかったお弁当が気になっているけど、とても食べられる体調ではなく‥。ほぼ食べてもらいました。色々サポートしてくれて感謝の言葉しか見つからない‥)

お鉢巡りは断念(泣)

富士山頂といっても山頂は広く 日本最高峰3776m(剣が峰)に立つには、まだ歩かなくてはいけません。そしてお鉢巡りのコースタイムは90分。お鉢巡り・浅間大社奥宮で御朱印をいただきたいなど山頂での計画もありましたが、下山も考えると時間も体力も余裕がない状態だったので、残念ですが、無理せず下山することにしました。

疲れマックスでぐったりしてる
富士山の火口をちょっとだけ見る
お鉢巡りとは?

富士山の山頂には巨大な噴火口があり、その火口をぐるりと一周することをお鉢巡りといいます。コース上に剣が峰や浅間大社奥宮などもあるので、コンディションに無理がなければぜひ歩いてみたい。

「砂走り」で下山する

須走ルートの醍醐味のひとつは、下山の「砂走り」!七合目からは砂の斜面を一直線に下ります。コツをつかむと小走りに下山するような感じになるので楽しくなってきます!時間的にも早いのですが後半は足のつま先が登山靴に当たって痛くなってくる‥。

下山八合目で、吉田ルート・須走ルートの分岐がある(道迷い注意)
ひたすら砂地を下る。苦労して登ったのに下山は早い!

気がつけば、体調も回復。2000mまで下りてきたら高山病の症状もなくなっていました。

無事に下山できた

昨日通った緑豊かな森まで戻ってきました。須走口五合目の山小屋でお土産なども見たかったのですが、シャトルバスがちょうどいい時間にあったので、そのまま乗って駐車場まで戻りました。

原生林の森へかえってきました
シャトルバスで駐車場まで戻る

道の駅すばしりで休憩・お土産を買う

シャトルバス乗換駐車場から歩いて3分。道の駅「すばしり」で休憩します。昨日の17時頃からほぼ水分しかとっていないので、昼食をとり足湯につかって疲れを癒しました。

富士山ソフト!
無料の足湯でほっこり。

家にかえるまでが登山!このあとも相方と2日間の思い出を話しながら、眠くならずに運転して帰ることができました。

感想・まとめ

いちごいちえ
いちごいちえ

初・富士登山は、笑いあり・涙ありの思い出になりました。高山病にもなりましたが、相方のサポートのおかけで無事登頂! 幸いお天気にも恵まれてご来光も拝むことができました。この記事が富士登山の一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。

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